総合診療科という科があることをご存知でしょうか?
整形外科、眼科、循環器内科等は聞いたことがあるかと思いますが、総合診療科はまだあまり馴染みがないと思います。
私自身も「先生は何科が専門ですか?」と聞かれたときに、「総合診療科です」と答えると「何それ?」という顔をされることが多いので、「内科です」と答えてしまっている自分がいます。
内科、一般内科に近い科ではありますが、少し違います。
内科は『病気、疾患』を診るというイメージが強いのに対し、総合診療科は『人』を診るということに重きを置いています。
患者さんのあらゆる健康問題を、病気という視点だけでなく、生活背景、考え方なども含めて、1人の『人』として総合的に診ていくということです。
2017年4月から新専門医制度が始まり、その中で総合診療科は19番目の専門医として位置付けられました。
総合診療なのに専門というのは少し違和感がありますが、他の科がその知識、技術の『深さ』が専門性であることに対して、総合診療科は扱う問題の『多様さ、幅広さ』こそが専門性であるということができます。
科学、医学の発展によって、人の身体、病気のことが詳しく分かるようになり、各科、専門も細分化されていく流れの中で、改めて全体を診る医者が必要とされてきたのです。
超高齢化社会となっていることも総合診療医のニーズが高まっている理由かと思います。
これからも総合診療医の仕事を少しずつ紹介していきたいと思いますので、よろしくお願いします。
『19番目のカルテ』という総合診療医のことがよくわかる漫画もありますので、良かったらぜひ読んでみてください。僕も読んでます!
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